(後編)

 2004年 8月


 さて行方不明のマイカーはいずこ? その答えはアパートのオフィスに。



なんとオフィスの判断でレッカーされてました。

なぜ!?



オフィスの人間曰く、私たちの車には、車両の登録証明のステッカーが貼られていなかったので、レッカーしたという。

それですか原因は・・・


実は、私たちはそのステッカーが届く前に日本へ帰っていたので、車に貼ることが出来なかったのです。

でも実際に登録料は払ったわけだし、車は借りているアパートの指定の駐車場に置いてあるだけ。
しかも「
私たちは日本に2ヶ月以上帰省する」 ということもオフィスに伝えた。

ま、特に問題ないだろう・・と考えていました。



ところがそれが原因でレッカー移動されてしまった。
確かによく読むと、アパートの契約事項に明記してありました・・・「違法な車は撤去する」 と。



「それにしても、レッカーする前に連絡をくれてもいいじゃない!」 とひよ子が言うと、


オフィスの人 「だって車の窓に通知を貼ったわよ。」



だからぁぁぁぁぁ私ら日本にいるって言ったでしょ! 日本からどうやってそれを読むんだよ・・・

私たちは事前に 「しばらく日本に帰る」 とオフィスの人に伝えたし、入居時に日本の家のFAX&電話番号も教えてる。
それを知りながら、言うに事欠いて 「通知は車に貼った」!? 何言ってんのアンタ!

というようなことを訴えると、


オフィスの人 「うん、わかるわ。 でも規則は規則だし・・」


全然わかっとらん!


・・どうもこの人にとって、私たちが日本に帰っていたなんて事実は
どーでもいいようです。

「違法な車見つけた」 → 「通知した」 → 「撤去した」

私は私の仕事をした。 それ以外のこた知らん・・・ああ、そういうことですよね。

まあアメリカ(アリゾナ?)では珍しくもないか・・



わかりました。 今回は私たちもステッカーを貼っていなかったという落ち度があるのは事実。

ということで全てを受け入れ、レッカー先に車を引き取りに行くことにしました。
レッカー費用も勉強代ということにしておこう、まあ仕方ない・・・そこで電話で聞いてみることに。 


おいくら?


レッカー先の人 「えーと・・・
190ドルですね。」



!?



やはり納得いかーん!! こんなんで(約)2万も払えん! 再度オフィスに掛け合うかー!?

と一瞬頭に血が上りました。

しかし引き取りに行くのが遅れると、一日10ドル加算されるという事を知り、抗議を断念。
即日取りに行くことに。

当然足が無いので、友人Mちゃんにお願いして、マイカーの誘拐先・フェニックスへと向かいました。


迷いながらしばらく走り、ようやくワイヤーとフェンスでぐるりと周りを囲まれた荒地に着きました。
どうやらここがレッカー集団のアジトのようです。

なんと周囲の柵には7000ボルトの電流が流れているらしい!(夜間だけかもしれないが)


(スパニッシュで書かれた看板も。なんだかいろんな意味で危険である。)


こ・・こんなところにマイカが監禁されているとは・・・待っててくれよ、今助けに行くぞー!


受付口で車の特徴を伝え、身代金(レッカー費用)を払いました。

これで文句は無かろう、マイカは返してもらうぞ・・・Mちゃん、ひよ子、私が中に入ろうとすると、


受付係 「中に入っていいのは一人だけだよ!」 と言われる。

・・・先に言ってよ。



そこで私が単身乗り込むことに。

中に入ると窓が割れている盗難車っぽい車、単に廃車寸前の車なども放置してありました。
もちろん普通の車もあったんですが、どれも非常に汚かった・・・



(ただ野晒しにしてるだけ。 これで一日10ドルですか・・・)


その中にマイカーを発見! あー良かった〜・・


しかし前後左右を他の車に囲まれていたので、真後ろにあった車を動かしてもらうことに。


しばらく待っていると、レッカー車がやってきた。

ゆっくりと後ろの車にぶつかり、なぜかそのまま 「メキメキッ」 と音をたてて私の車の方へ1メートルほど押し込み
その後は車の後輪部分を持ち上げて、ズルズル引きずって移動させていきました。


うちの車もこんな風に雑に扱われていたんでしょうね。
そういえば後ろのバンパーに見覚えの無い傷が・・あーもうなんでもいいですよ・・


そして次の日、バッテリーが不調でエンジンかからず。
AAAに加入していたので電話をして来てもらい、エンジンを始動させ、そのまま長時間走ってみたものの
電気は溜まらず。 次の日バッテリーを交換。

ああ〜お金が・・・

それでもなんでも車が帰ってきたので、気分は晴れずとも一件落着。





そして忘れてはならないもう一つの問題は、寝室の割られた窓。

オフィスに電話すると 「今日中に様子を見に行く」 という。 しかし待てど暮らせど誰も来ない。
結局次の日にまた電話をすると、「来週見に行く」 と ・・・さては忘れてたね?


そして次の週にやっとガラス屋?の人が来ました。


その人、投げ込まれた大きい石を見ると

ガラス職人 「Oh! Ha Ha Ha!」

なぜか大ウケ。


アメリカ人の笑いのツボは恐らく生涯理解不能です

一歩間違えば大怪我だったんだよキミ・・・



そして彼は 「数日後に直しに来るよ」 と言い残して帰りました。


なーんていうかオフィスにしてもガラス屋にしても、全然驚かないんですよ。
石投げ込まれて、壁に穴が開いてガラス飛び散ってるのに・・それも寝室で。
彼らはこんなの慣れっこなんでしょうかね? 治安悪いぞアリゾナ。


それにしても飛び散ったガラスの始末は思った以上に大変でして・・・
下は絨毯だし掃除機は音ばかりの役立たず。

さらに洋服やら小物やら、いろんな物の上に粉のようなガラス片が降りかかってしまい
これまた非常に厄介な状態なのです。




いやはや・・夏休みもあとわずかという時に、予期せぬ事態に翻弄されてしまいました。
身体的な被害が無かったのが唯一の救いでしょうか

まあ今回のことは、厄払いをしたとでも思うのが一番。






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